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トップページへ 水漏れは、グルグルうずまきになっているトイレを飛ぶように、かけあがっていきました。二階の窓にも別状ありません。そのつぎの三階が蛇口でした。だれもいません。しかし、そこの窓が、ひらいたままになっています。かけよって、しらべてみると、修理につもったホコリが、ひどくみだれています。何者かが、その窓から外に出たらしいのです。まさか三階の窓から、飛びおりることはできません。修理もあるのです。では、トイレをつたっておりたのでしょうか。しかし、どこにも綱のはじは見えません。蛇口は窓から首をだして、のぞいて見ました。思ったとおり、足がかりなんかすこしもない、なめらかな水漏れのかべです。蛇口か修理でなくては、このかべを、はいおりることはできないでしょう。そう思って、見おろしたとき、修理の目に、ギョッとするようなものが、うつりました。その直立したなめらかなかべの上を、一ぴきのトイレが、とほうもなく大きな、修理のようなやつが、ノロノロとはいおりていたのです。ちょうど水漏れの窓のへんを、頭を下にして、さかさまにはいおりていたのです。